Human Textbooks

この章は来る世界に向けて「お勧めのストーリー」としてAKがKeen-Area Newsで紹介した記事を「人類への教科書」として掲載する物である。もちろんはるとが承認済である。

2020 The New Earth A travel report【14】リアルゲーム

14.リアルゲーム


動画版に関しては私の環境では非常に明瞭にセリフが聞き取れるのだが、スピーカーの特性によっては「聞き取りずらい」らしい。
特にスマフォでの視聴はBGMだけが強調され、セリフが聞こえないのでご容赦願いたい。
初期の動画に関してはほぼそのような状態であるが、すでにアップしたものはYoutebeでは修正ができないということを、ご理解いただきたい。


「コンソールって何のこと?」僕のマインドも興味を引かれて尋ねる。
知識のギャップに何の劣等感も感じない。
カバンが口を開けて中身を詰められるのを待っているように、僕のマインドはモジョーに対して大きく開かれている。

ある考えが僕の頭にひらめいた。
「これっていい感じ。
何かを知っている必要がなくて、尋ねることができるなんて」
僕は、喜びの感情がひとりでに自分の中から生起するのに気付く。

「君のヘッドだよ!」とモジョーが言う。
「本当に君は、僕が何のことを言っているのか分からないの?」
「残念ながらわからない。
僕は今タイムトラベルの最中。
僕のことは君の好きなように判断すればいい。
だけど、今のところ僕には何もわからない」
「すると君は僕に、君がまだヘッドを使ったことがないと言っているのか?
それでもタイムトラベルはできるのだ、と?」
彼は大きく目を見開いて尋ねるが、不親切な感じはしない。
「どうしたらそんなことできるんだい?」
「わからないよ。どうしてタイムトラベルできないと思うの?」
「だってそんなことするには君のヘッドが必要だからだよ。
他のことはどんなふうに感じているの?
君はタイムトラベルの最中だと言ったけど、どこから来たんだい?」
彼がとてもフレンドリーであることに気付いた。
僕には懸念することなど何もない。
僕は『メアリー』を読んでいたから分かっている。
僕たちはここで出会うことを同意したのだ。
前もってソウルレベルで調整しなければ、どんな出会いも起こらない。
僕はすっかり目覚めた状態でモジョーの前に立っている。
僕はエク スタシーを感じている。
ただ観察さえすれば、人生とはこんなにも面白く、素晴らしいものになり得るのだ。


僕には、モジョーが僕のために何かをもっており、僕がモジョーのために何かをもっているのが感じられる。
それが交換の基本だ。
双方向への流れ――それが何であろうと――がなければ、交換は成り立たない。
モジョーが僕のために何をもっているのか見つけるために、僕は何もする必要がない。
ただ次に何が来るのか観察するだけ。
周りが全部スクリーンになっている 映画館の中に座っているみたい。
フィルムはずっと回っていたのだけど、僕は今それに気付いたばかり。
僕はもう好奇心で破裂しそう。
僕の口から言葉が勝手に出てくることに気付いた。
言葉が自動的に組み立てられているみたい。
前もって書かれていたかのよう。
他の言葉じゃ意味が通らなかったろうな。
特に僕には。
「2015年から来た。
なぜだか昨日ここにいて、それからずっと不思議の国のア リスのような気分。
僕のマインドを当惑させることばかり経験していた。
今は、新しい経験の真っ最中、ていうか、少なくとも僕には、どのようにその経験が創られているのか見ることができる。
そして突然、君が僕の前に立っていて、僕が自分のヘッドをまだ使ったことがないと言う。
僕と一緒に歩きながら、もう少し教えてくれないかな?」
モジョーは驚いて僕を見る。
「2015年?5年前じゃないか!
確かに僕はそんなに長くプレイしていない。
だけど僕はすっかりゲームに嵌まっちゃったよ」
僕たちは一緒に歩き出し、僕は彼の言うことに耳を傾ける。
「XBoxやPlaystationなら知っているだろう?」と彼が聞く。
「もちろん。僕がいる時代では一つ持ってるよ。
この時代でもまだ使ってる?」
「たまには」
いたずらっぽく彼が答える。
「君のような人に、僕たちが今日ではどのようにプレイするのか、例を示すためにね。
そうでなければ、ヘッド・コン ソールのゲームの方がずっといけてるんだよ。
ゆっくりと、次第に人々はコンピ ューターゲームに興味を失っていった。
僕たちは、五つか、それ以上の感覚を使えるというのに、どうして二つの感覚だけで遊んでいられるのかい?
僕の言っている意味を君に見せてあげよう。
昔のコンソールのグラフィックを知っているでしょう。
さあ、目を閉じて、君がかつて見たことがある最高のグラフィックを 思い浮かべて。
今度は目を開けて僕のグラフィックを見てごらん。
周りを見回してみて。
それがヘッド・コンソールのグラフィックだよ。
それから、これ。
彼は両手をカップの形にして両耳を覆う。
「これが僕のサウンド。
ドルビーサラウンドどころじゃない。
標準的人間版のヘッド・コンソールには、三つの受動的感覚が搭載されている。
それらを通してインパルスが受信され、知覚される。
ついてきてる?」
うん。わかるよ。
僕は(仮想現実を創り出す)ホロデッキ上で生きているんだ!
(AK注:イリノイ州で「宇宙は精巧につくられたホログラムである」という理論を証明する実験が始まっている!https://keen-area.net/2012/69/

常にそうだったんだ!僕にはヴァーチャルなコンピューター世界の類似点が理解できる。
物をいかにコピーするか。
それとまったく同じことなんだ!
「ここにあるものはすべて本当のものではないでしょう?」僕は周りを指差して尋ねる。
「いや、本物だよ」と彼が笑う。
「ただし幻想の中でだけ。現実性も幻想も互い に相容れないわけではない。
現実性は幻想である。
しかし、その幻想はまったくリアルなものとして知覚される。
ちょうどコンピューター・スクリーンのようだよ。
昔のコンソール上でのゲームが、どれほど人の心をつかんだか知っているだろう。
たった二つの感覚しか使っていなくても、あれだけ没頭してしまうんだ。
君だけが五感を使えるゲームの中にいると想像してみて。
君は、完全にリアルな存在として、君のゲーム・アヴァターの視点からすべてを体験できる。
それはゲ ームの中のキャラクターに過ぎず、君はそのキャラクター自身ではない。
ところが、それを忘れてしまうまでにどれくらい時間がかかると思う?
君は自分をそのキャラクターと同一視している。
どういうわけか、いつのまにか、僕たち人間 はみんなそういう具合になってしまった。
僕たちは、コンピューターゲームのような幻想の中にいると認識しているようなマトリックスでは、特定のレッスンを 学べなかったろうね。
例えば、死への恐怖にしたって、それが「ただの」ゲームだって認識してからは、同じものではなくなった。
誰ももう死を恐れていない。
僕たちの時間では、死は必要なくなり、実質的になくなったんだ」
僕はすっかり感心してしまった。
今の僕には僕自身、つまり2015年からきたネイサンが目の前に見える。
モジョーの隣に並んで立っているのが見える。
僕には彼が観察できるのだ!誰か別の人間のように見ることができる。
これからの彼の物語(his stories)も歴史(history)も他人事のように感じる。
僕にはネイサンの物語が見えるし、ネイサンが役割を演じていて、これからも演じるということが見える。
あらゆるものが、この瞬間に存在している! 今、完全にそれが 理解できた。
一つの瞬間において、僕にはあらゆる転生を含むネイサンの映画全体が見える。
整理棚のフォルダーのように、僕の内部スクリーンにすべてうまく 分類整理されている。
その一続きの映画には、あるストーリー・ラインがあり、あらゆる細かいことが釣り合いを保ちながら一大作品を構成しているのだ。
根拠、あるいは原因なしに、偶発的に起きることなど何もないことがわかる。
だから人生のすべてのことに意味があるのだ。
僕は本当に、自分がコンピューターゲームの中にいるように感じている。
あらゆる物がリアルに見える。
僕の周りの物質も、僕が新しい体験をしているからといって何も変わらない。
しかし、今、僕にはマ トリックスが、僕の周りに3Dスクリーンがあるのが見える。
それは常にそこにあった。
僕の真ん前に。
しかし僕は、やっと今になってそれを見ている。
2019-12-31 00:50:18
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